心友。~友達の彼氏をスキになった。~

「肩に…腕を回してもいい?」


黒い瞳が優しく覗き込んだ。


「うん…」


並びに戻った藍がそっと頷く。




「心臓ヤバいで、俺」



悟の肩口にそっと頭を預けると、彼の大きな手が大切そうにそれを胸に抱き寄せた。




緑で一面覆われた窓の下、保健室の白い壁にもたれて二人は寄り添う。




ドクドクドクドク

ドクドクドクドク……




早打ちする悟の心臓の音が、優しく温かく藍の心に沁み込んでいった。

 











END.






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