アイドルな彼との恋語
「んで、観光館ってのはどこだ?」
「ハイハイこっちよ」
嘆いてもしかたないか。
あれ?
そういえば私この子にまだ…。
「ちょっと待って」
「な、何だよ?」
「お互い、ちゃんとした自己紹介まだだったわよね?私、川口 菘。これも何かの縁だし、今日一日は付き合ってあげる。よろしくね」
「…もとはと言えばあんたが俺を侮辱したからだろ」
してないってば!!
私は意見を言っただけ!!
「それより、あなたの名前は?リンでいいの?」
「あぁ。本名は川島 林。芸名はリンだけだけど」
「そうなんだ。じゃ、自己紹介もすんだし行きましょうか!」
こんな田舎町だけど、せっかく来たんだから、名所くらい案内してあげないとね。
住んでる私としては。