君を想うとⅢ~True love~
暗闇の中で
久しぶりに触れた桐谷慎の手は、ひんやりと冷たくてスラリとしたキレイな手。
その指先に触れられるだけで…胸の奥がトクンと疼く。
ちょっと前まではこの手があるのが当たり前で、この手に引っ張られるままに恋をするのが当然で…。
私はこの手に全てを委ねて、彼に溺れていれば…それでよかった。
彼のくれる愛をただ漫然と受けとるだけで…、それでよかった。
彼のくれる愛の言葉に酔いしれて、甘えるだけでそれでよかった。
「足元気をつけろよ、高宮」
「……うん……。」
薄暗がりの中で
あの頃と変わらない、桐谷慎の笑顔を見て。
私は初めて……自分の犯した罪に気づいた。
なんて…
なんて私はワガママな女だったんだろう。
なんて傲慢な女だったんだろう。
この手があるのも
しゅーちゃんの手があるのも
全部、全部当たり前だと思ってた。
そんなこと…ないのに。
そんなことは決してあり得ないコトなのに。
その指先に触れられるだけで…胸の奥がトクンと疼く。
ちょっと前まではこの手があるのが当たり前で、この手に引っ張られるままに恋をするのが当然で…。
私はこの手に全てを委ねて、彼に溺れていれば…それでよかった。
彼のくれる愛をただ漫然と受けとるだけで…、それでよかった。
彼のくれる愛の言葉に酔いしれて、甘えるだけでそれでよかった。
「足元気をつけろよ、高宮」
「……うん……。」
薄暗がりの中で
あの頃と変わらない、桐谷慎の笑顔を見て。
私は初めて……自分の犯した罪に気づいた。
なんて…
なんて私はワガママな女だったんだろう。
なんて傲慢な女だったんだろう。
この手があるのも
しゅーちゃんの手があるのも
全部、全部当たり前だと思ってた。
そんなこと…ないのに。
そんなことは決してあり得ないコトなのに。