君を想うとⅢ~True love~
「………。
クソ…っ、…そういうことか…。」
藤堂に一杯食わされた!!
今更ながらに、そんな事実に気づく俺。
なんだよ、藤堂!!
オマエ、こういうことなら素直にそういえよ!!
はっきり言わないから勘違いしてただろうが!!
結婚っていうからてっきり高宮と…って思ってたけど
オマエ、俺がいない間に理央ちゃんとイイカンジになってたのか!?
え??じゃあもしかして…
高宮をフッたのか??
いや、それは考えにくい。
ってことは…
まさかあの時、高宮が選んだのは……俺…??
桐谷コンピューターの中で次々に打ち出される、最悪の可能性。
それらを全てはじき出した時…
俺は自分自身に心底ガックリした。
お、俺の今までの努力とガマンは全て無駄だったのか……??
その情けなさとふがいなさを隠したくて、俺は必死に笑ってこう言った。
「久しぶり、高宮。」