運命の初恋愛
#20 【癒えない心】
「(ジナが……嘘をついたんだ――…)」

「えっ――?」



ザアア……。

突然、強い風が吹いて、足元に1枚。
薄茶色の枯葉が、舞い落ちてきた。

 
ジナさんが、嘘を――?


まさかっ。
そんな――。



「(いや、きっとそうだ)」

ジュヨンさんが考え込む。



「(前にも、似たような事があったんだ)」

ジュヨンさんが、さっきの落ち葉を眺めながら、ゆっくりと話し始めた。



「(ジナは……心に大きな傷を抱えてる)」

「え――」


何?
どういう事?


「(昔、ジナは僕の親友と付き合っていたんだ)」

「え」



「(でも、ある日突然、その親友は……交通事故で――亡くなったんだ)」



「……そんな」


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