運命の初恋愛

~羽那編① 「安心」~

『何で……桂子の親友が木崎なんだよ』



傷ついた私の心を救ってくれたのは、ジュヨンさんだった。


「……イコウ」

ジュヨンさんに、手を引かれて、歩いた。


佐伯くんとは違って、とても優しく繋がれた手。

心から安心できた。



しばらくして。
誰もいない、病院の待合室の椅子に、隣り合わせに座った。



「ダ……ダイジョウブ?」

日本語で聞くジュヨンさん。


今度はコクン、うなずく。


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