運命の初恋愛

~ジナ編② 「予感」~

「(記憶も、感情も、何もなかった僕と一緒にいてくれて、ありがとう)」



入っていけない雰囲気に戸惑う、私。
ユ・ジナ。



私の心は限界だった。

これ以上、目の前の光景を直視できなかった。

2人の世界を見ていたくなかった。



だから……。


「ジュヨン」

思わず、割り込むような形で声をかけた。



「(ここにいたの?)」

平静を装う私。


「(ああ、色々あって)」

立ち上がるジュヨン。


さっきまで、あんなに優しい顔をしていたのに、急に硬い表情になる。


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