未来模様
第一章 大好きな人



ウィーン……--。

掃除機の音が部屋に響き渡る。


今日は、付き合って1年記念日。

部屋を綺麗に掃除しながら、鼻歌を歌っていた。



石原レイ。高校3年生。

あたしには、大好きな彼氏がいる。


あたしは、棚においている写真たてに手をかける。

大好きな彼の笑顔を見て、思わず微笑みがこぼれる。


「まっだかなー♪」


完全に浮かれてしまったあたし。

今日は、彼が早く帰ってくる。


ガチャ……--

「ただいま」


愛しい人の声がして、あたしは掃除機を止める。

久しぶりの二人きりだ。




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