黒い飴玉


"私も……"


あなたたちに会えてよかった。

伝えたいことがたくさんあった。



けれど……



私は追い掛けようと伸ばした手が視界に入った瞬間。


その手が透けている事がわかった。

私からポタポタと零れ落ちる涙も床に落ちる前に幻のように消えていく


もう起きる時間



そう理解した瞬間




私の目の前から光が消えた。
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