涙飴
11年間。
見つめてきた。
想ってきた。

そして明日、それを伝えるのだ。


「明日、かぁ……」


あたしは興奮した気持ちを抑えようと、近くにあったクッションをギュッと抱き締めた。


もしOKがもらえれば
11年の歳月を経て恋人同士になれるのだ。

今まで夢だった事が、全て現実になるかもしれない。



もしそうなったらどうしよう?
一緒に登校して、放課後デートっていうのもしてみたいな。
それから、休みの日はデートして、映画観たり買い物したり、お互いの家に行ったり……


そんな事ばかり考えて、気付けば時計は午前2時を指していた。
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