涙飴
「……で、誰と行くの?」


「それは秘密」


「教えろよー!」


正直言おうか迷ったけれど、やっぱり止めておく事にした。
美津菜に言ったら、きっと「偵察だ」とか言って顔とか見に行くだろうし。


「……華耶は?」


いつもいる筈の華耶が居ない事に気付き、あたしは美津菜に問い掛ける。


「華耶は部活だよー」


「あ……そっか」


思い出してしまった。
そういえば、大事な話とは何なのだろう。

また、勘が当たってしまうのだろうか。

でも、さすがにあたしとあんな会話をした後に告白するなんて、華耶はそんな神経の持ち主ではない筈だ。

言ってる事との矛盾だって生まれる。


それに大地だって、映画に誘った時あんなに嬉しそうにしてたし!

今は自分の告白の事を考えるべきだ、とあたしは心を入れ替える。

今度こそは、ちゃんと伝えたい。
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