《完》オフィスでとびきりの夜を
瑞樹を真っ正面からジッと
見据えて、挑むように
課長が言った。



その迫力と成り行きに、
周囲の何人かはゴクッと
息を飲み込んですらいる。



当の瑞樹も、高ぶりを
押さえようとするみたいに
大きく一度深呼吸をした。



そして、しっかりと課長の
瞳を見返して――…。



「――わかってます。

けど……すいません。
1日だけ、時間もらえませんか。

明日には、答え出して
返事しますから」



(え……………??)



立ちくらみのように目の
前が暗くなった気がした。



あたしは課長を見つめる
瑞樹の横顔を、信じられ
ない思いで凝視する。



(何言ってんの、瑞樹……?)
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