甘い疑惑の王子様
私はレジに向かい
お会計を済ませお店を出た。
「それにしても真奈美ちゃんは偉いわね~。おばさんも真奈美ちゃんみたいな娘がほしかったわ~」
大きな袋を持ちながら
吉野さんが言った。
『いやいや…そんな事ないです。』
吉野さんは
私が住んでいる社宅のおばさん。
社宅の人達はあまり好きではないけど
吉野さんはとてもよくしてくれる。
私の家庭は色々あるため
社宅内では変な噂が絶えない。
私は越した頃、好きになろうとしたけど
絶対になれなかった。