甘い疑惑の王子様
Chapter 3

Again…



――――ザー……


大粒の雨が降り注ぐ。


雨の日はあの人を思い出させる。



私は傘をさしながら
通い慣れた学校への道を歩いていた。



久しぶりに思い出した……

しばらく思い出してなかった
彼の事が頭に浮かぶ。


あれからもう1ヶ月だというのに
まだハッキリと覚えてる


顔や声……


久々のあの日と同じような雨を見て
久々に思い出した。



また会いたい……



そんな叶わぬ願いも
雨と一緒に流される。



学校に着くと
浮かない顔が沢山揃っていた。


雨は本当に嫌われ者だね…。




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