俺はお前だけの王子さま
俺は…

ただただ
この話の急展開に


呆然と2人を見ていた。


「では渡瀬にも伝えておきます。桂先生、ありがとうございます」


「うむ」


徳井はもう一度頭を軽く下げて
俺の袖を軽く引っ張った。


…あぁ?


目が合うと、
《いくぞ》と合図を出す徳井。


徳井はそのままクルリと職員室を後にした。


俺は桂を見た。


桂は俺なんかいないと言う態度でもうパソコンを触っている。


「……………」


俺はその場を後にした。


渡瀬が参加できる事になった…


それは良かった。


だけど…


「くそっ…」


俺は下駄箱まできたところで、


ガンッ

拳で横の壁を叩いた。


「………」


そのまま壁に頭をつける。


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