俺はお前だけの王子さま
いつの間にか――…

上半身を起こした王子くんは、腕を私の腰にまわした。


「っ…」


びくっとなる体を、王子くんにそのまま優しく引き寄せられ抱きしめられる。


「渡瀬…」


王子くんの顔が私の首筋に沈み王子くんの髪の毛が私の耳にかかった。


「ん…」


だっ、だめ…

なんか…腰がむずむずする…!


そう思った時

王子くんは私からゆっくり体を離した。


お…王子くん…?


私が王子くんを見ると

王子くんは顔を反らしてそのまま少し気まずそうに首に手を回した。


「わりぃ…」


王子くんはそのまま私を見ずに言った。


「なんか…難しいな。」


「え…?」


「いろいろ…抑えんの。」


「え……?…あっ」


王子くんの言葉に、私も一気に赤くなった。


な…

なな…


そんな私を放置して
王子くんはベッドからおりると気分転換するように首を鳴らした。


「なんか聴く?」


「え?」


王子くんはiPodをステレオにつなぐと、適当な音楽を流した。


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