俺はお前だけの王子さま
教室に入って乱暴に鞄を置く。
ドサッと椅子に座ると


「王子さまは今日も相変わらずだなぁ」


水梨 ヒロキが
俺の机に腰をかけた。


「こんな無愛想で馬鹿なのになんでお前ばっかモテるんだろ?」


腕をくんで首を傾げるヒロキ


「知らねぇよ。馬鹿じゃねぇし…まぁ顔がイケメンだからじゃね?」


「うわぁ、出たよ。最悪だな」


笑ってるヒロキだけど
別にヒロキだってモテる。


色素が薄い髪と薄茶色の目。


女子の間でのあだ名を
聞いたことがある。


たしか俺が黒王子で

こいつが白王子。


馬鹿らしい。


こいつの方が実は黒いんだぜ?


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