過去の秘箱


詩織が?詩織がどうしたの?


私は、思わずドアを開けた。


地獄の扉……開けてはいけなかった、何があろうとも……。


「仕事から帰ったらよ、シンナー吸っていやがって…それも何人も束になって、裸になってる奴もいるし、頭にきてよ、暴れてやったら出て行ったんだよ……昨日から帰ってないんだ」


いきなりまくしたてた父の言葉は、あまり呂律が回っていなかった。


赤い顔して、かなり酒に酔っている。


その時、父が目をむいた。


私の後ろにいるマー君を見つけた瞬間だった。


「誰だ、お前?」




< 148 / 221 >

この作品をシェア

pagetop