ね、先生。
私が驚いて振り向くと、


「よっ♪」


そこには制服姿の先輩が居た。



「一年のチャリ置き場って久々~!!」

そう笑って話す先輩。



「ぶ、部活は? 先輩?!」

私が慌てるように聞くと、

「あぁ、顧問に任せてきた。」

あっさりと答える。


「え?! いいんですか?!
 ・・・ってか、何で先輩がここに・・・?」

驚く私に、


「いや、ごめん。さっき渡部先生に聞いた。
 この前、帰り遅くなってお母さん怒らせたって。
 あれ、俺が誘った日だよな? ホントごめん。」

「いえ、あ、あの、、
 そ、それは関係ないですっ、、!」

「今日早く帰ってるのも、お母さん怒ってるとかじゃないかって渡部先生が言うからさ。
 オレ、家までついてって、お母さんに謝るわ。」

「えーー?!
 ち、ちがうんです、、」


 ・・・ご、誤解されてる。
 けど、先輩に美加の話なんか出来るわけがないっ。


「まぁ、いいや。
 家の方向一緒だよな?途中までは。

 ・・・行こっかっ。」


そして、
先輩と一緒に校門へと向かう。

・・・美加に見られてるとは知らずに。
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