愛玩子猫のしつけ方




「…………女じゃなかったら、ぶん殴ってるけど……?」



低く怒りを含んだ由貴くんの言葉に……楡崎先生は…それでもフン…!と鼻を鳴らして、苛立たしげにこっちを睨み付けた。



「残念だったわねぇ……?生憎と女で…………」



嘲るような表情まで浮かべて………まるで挑発でもしてるかのように笑った……その時――――




――――パァン……ッ!!!



「…………っ!!?」



それは小気味いいくらいにいい音を響かせて………



凛子が楡崎先生に向かって……見事なビンタを決めていた………っ!!








「………おあいにくさま。あたしは女だからいくらだってあんたを殴れるの。」



「………!!」



ビンタの衝撃に言葉もなくその場に頬を押さえたままへたり込んだ楡崎先生は……ただ呆然と凛子を見上げていた…………。









それをあたし達も呆然と見つめるなか………







葉山くんが………







「………マジすか………。」



と、つぶやいていた。









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