愛玩子猫のしつけ方



「……俺は、愛想も悪いし…しゃべるのも苦手だし…。何でにこちゃんは俺とって、すげぇ不安だった。」


由貴くんの切な気な表情にあたしの胸もぎゅうっと締め付けられた……。


「だから…瑠威が来て、にこちゃんが楽しそうにしてたから……やっぱり瑠威みたいなヤツのが合うんじゃないか…って……」


「……ちがうから…っ!」


あたしは思わず立ち上がって言った。


「………っ!?」


由貴くんの手をぎゅっと掴んで…あたしの思いがぜんぶ伝わって欲しいって思って…!


「……あたしっ、葉山くんがいて…友達といる時の由貴くんが見れたのが嬉しかったの…っ!!」


由貴くんは、驚いた顔であたしを見つめた。


「………え…?俺…?」


あたしは必死でコクコク頷いた。


「……学校違うから…。そんな由貴くん普段見れないし…。う、嬉しかったんだもん……。」


恥ずかしくて語尾はだんだんと小さくなった。


ても……。由貴くんのおっきくてあったかい手は離さなかった。



由貴くんも……あたしの小さな手をぎゅっと握り返してくれた……。







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