大切なもの



「……負けた」


完璧にやられた気分。


「チクショー!
点を入れて、かな子先生とデートしたかったぜ!!」


そう言えば、点を入れた人にデート券配布するとか言ってたな。


「矢ー野ーくーんっ!
はい!
かな子特製特別デート券だよ!
ご褒美にあげるね」


いらない……。


「先生、僕は遠り「あげるね?」



有無を言わせずに券を渡してきた。


「……アリガトウゴザイマス」


手の平に収まった紙切れの処分に困った。


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