ちっさいオッサンの奇跡

あんなに仕事に真面目で時間に厳しいアイツが、急に変わっちゃった様に感じて、無性にイライラする。


そんで、アイツのことでイライラしてる自分自身が一番イラつく。



「またイライラしておるの。
そんなにあのおなごが嫌いか?」


ちげーよ馬鹿。


「せっかくチャンスを与えたのに、今回は失敗かのぉ。」

「…失敗だと思うなら、もう、帰れッ!!」

「え、また、投げ、えぇぇぇーーッ!!」



ポケットからオッサンを取り出し、窓から遥か彼方へ投げ飛ばす。



何が愛を配る妖精だよ。



もう来んな。




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