<短編>〜大切な想い〜



あの頃わ...
何もかも嫌になってて

現実から逃げてた。



ユウちゃん
奈々を救ってくれたのわ
ユウちゃんなんだよ?






「....なに?ナンパ?」



化粧も落ちて
髪もぐちゃぐちゃ
学校の制服わ
当たり前にびしょびしょ


そんな中
奈々わ知らない
ユウちゃんに
そう言ったのを
はっきり覚えてる


もちろん
はははっ....って
笑った顔も。


「違う違う!!本当に純粋に
大丈夫かなって...だめ?」



「...あっそ、奈々に傘ささないでさ、あんたも濡れるよ」




「俺わ大丈夫!!!馬鹿わ風邪引かないって言うしねっ」



また...笑った。


ずっと奈々に
向けてさし続けてる傘。


自分が濡れてるのにも
かかわらず
奈々を守ろうとした

本当に、
純粋に奈々にそう
思っただけなんだ...


「はい、この傘やる!」


「はぁ!?」


強引に渡される
折りたたみの傘。


「俺ん家すぐそこだから
また会ったときに
返してなっ!」



「ちょっちょっと待って...」


最後まで言わずに
走って降り続く雨の中
あいつわ消えてった。



< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

あなた色
かωな/著

総文字数/3,275

恋愛(その他)7ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop