ヤンキー彼女とヤクザ彼氏

「助かった、ありがとな！」

「別に。こんな奴らのせいで俺まで不良に見られんのがイヤなんだよ。」

「はぁ？見かけそのまま不良だろ！」

「俺は平和がいいだけだ。」

「…は？」





ん？




コイツ、なんか…親近感っつーか…。






「お前こそ、ケンカ強いだろ？空気でわかる。なんでギャルなんだよ！」

「別にいいだろ！あたしは、普通の女子になりてぇの！」

「…は？」





やっぱ、何か…同じニオイがする…。





「俺は…中学の時ケンカしすぎて…毎日ウザかったから誰もヘタに近寄らないようにしてた。」

「あたしは…中学の時先輩差し置いてトップ穫っちゃってうざかったから普通の女子になろうとしてた。」





沈黙が続くこと数分。





「アンタ達、似たもの同士なのね？」

「「…！」」





やっぱり!!




こんなことってあるんだな！





「…俺は新庄裕吾。側にある男子校の２年。」

「あたしは麻野優衣。この学校の２年！よろしくな！」

「あー…ついでに、あたしは河原汐莉ね。リアルに普通の人だから。」





呆れかえってる汐莉。




「世の中にはこんなアホがたくさんいるのねー…。」

「アホじゃねぇ！」

「大マジメだ!!」





コイツとは仲良くなれそうだな！