ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
教室に入って汐莉の前の席に座る。





「なぁ、汐莉。」

「なに?」

「昨日さぁ…」





あたしは汐莉に昨日のことを全部話した。




あたしの過去を話したことも。





その他諸々も。





汐莉は安心した顔をしてた。





「アンタが前向きになれたなら良かった。」

「汐莉ってやっぱ最高のダチだよな!!」

「いきなりさらっとそんな笑顔で言われたら、さすがに照れる…。」





なんで?




とりあえず、わからないことに構ってるヒマはない。




「ってゆうか!!抱きしめられた?なにそれ。どーなってんの!?」

「わかんねぇ。それでな?抱きしめられたこととか、駿のいろんな表情とか…。とにかく色々頭に浮かんでドキドキして。目も合わせらんねぇ。」

「ほぅ…。」

「なんで?」

「優衣…。」

「はい?」

「喜べ!!それは普通の女子の感情だ。」

「マジで!?なになに!?」





いつもクールな汐莉が、ちょっとテンションがあがってる。





あたしも期待する。






< 55 / 374 >

この作品をシェア

pagetop