友達以上恋人未満

顔をトマトみたいに真っ赤にしながら言おうとしてるゆず。

あぁ可愛い。まぢ可愛い。

「陸(リク)・・・」

 前言撤回!!その名前は聞きたくなかったよ!その名前だけは!

陸って絹川(キヌカワ)陸しかいないよね。

あいつは一言で言うとチャライ!以上!

「やめなさい。今すぐやめないさい」

「何か親みたい」
 
 お願いだよゆず~。あの獣にゆずは渡したくない。

まぁ顔とか髪型とかは中の上って感じだけど性格は下の下の下の(以下略)じゃん。


「あんなやつのどこがいいの?」

「だってかっこいいじゃん」

 今ゆずにつっこみたくなった。

てかゆずかなりのメンクイだということを忘れていた。

でもなぁまだ中学生だしいってもキスぐらいだよね?

それ以上はお願いだからいかないで、あたしのゆずをかえして~!!

言い出したら聞かないから大変なんだよな。しょうがないか。

「じゃあもしなんかあったら言「おぉゆずじゃん♪」」
 
 なんで本人がわざわざご登場するの?アリエナイアリエナイ・・・

「あ、陸♥」

「今日一緒に帰ろうぜ♪」

「うん!じゃあそういうことでゆずは違う人と帰ってね」
 
 こんの絹川。あたしのゆずを大事な一人娘なのに!ってうちはゆずの母親かっ!

1人でつっこんでるのがむなしく感じてくる。

「よろしくな悠奈♪」

「あたしの名前を気安く呼ぶなっ!ハゲ」

「俺まだハゲじゃねぇけど?」
  
 うぜぇ、むかつくあの女たらしハゲハゲハゲハゲハゲハゲ!!!

てかそろそろ朝のホームルーム始まるかな?

キーンコーンカーンコーン

「やばっ!」

「ゆず行くぞ」

「うん、またね悠奈♪」

「あいよ!」

「じゃな、悠奈♪」

「だから!あたしの名前を気安く呼ぶなぁぁぁぁぁ」
 
 こいつの相手してるのも時間が無駄だ。急がなくちゃ。
 
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