センセイと私の不可思議恋愛




「気持ちええなぁ~。こういうデートもええな」




私達は、地元から車で1時間の山の中におる。



どんなデートがしたいか聞かれた私は、“森林浴”って答えてしもた。



正直、とっさに思いついただけやけど。





「先生疲れてるかな~と思って。自然の中で癒されてな」

と適当なことを言ってみる。




「お前・・・・・・めっちゃ優しいやん。ますます好きになるやんか」



相変わらずの天然黒岩は、素直でかわいい。



今日の黒岩は、青山を思い出させるピンク色の服。


デニムのパンツに、薄いピンクとグレーのシャツ。

中のTシャツは白。


な~んか、黒岩じゃない。



ちょっとオシャレ風で、きもいって。





「オシャレしてきたん?」



私の質問に、にっこりと笑って答える。




「いつも通りやけど・・・・・・でも、萌ちゃんとデートやからお気に入りの服にした」




嬉しいことをいっぱいいっぱい言ってくれる。


車の中でも、ニヤけちゃうようなセリフを言い続けてくれた黒岩。




< 62 / 305 >

この作品をシェア

pagetop