君が好き!
第3章 憧れとスキの気持ち
「…瀬川君…ありがとう」
もう一度お礼を言うと、
あたしは気を取り直したように笑った。
「おう!じゃ、早くいこうぜ!」
「…うん」
ダメ…。
ダメだよ、美奈。
相手は…学校のアイドル的存在。
あんたみたいな地味な子が
釣り合うわけ、ないでしょ?
キュン、とする心臓を抑えるように
自分に必死に言い聞かせた。
「あ!あれって…」
「瀬川くんと美奈…ちゃん?」
「あの二人って…」
「「すっごい、美男美女でお似合いだよね!!」」
そういって周りの生徒がはしゃいでいることも
知らず、美奈は一人落ち込んでいた。