桜
あたしがしていることはたんなる八つ当たりにしかすぎない。
でもきっとそうでもしないとあの人はどいてくれなかった。
初めて会った日から少し他の人とは違うな。
そうは思ったけど、そんなのは気まぐれで結局同じなの。
馬鹿だ
そう軽蔑な目であたしをみるの。
間違ってないよ
あたしは生きているってだけで大きな間違いなんだから
タクシーを止めるくらいのお金は持ってきてある。
あたしがタクシーに向かい、手を挙げたとき後ろから腕を引かれたんだ。