桜
「もしもし、早めに終わらせたいから電話…」
「誰かいるの?」
「……え?」
「桜祐君、一人暮らしだよね」
「あぁ、友達」
俺は咄嗟に嘘をついた。
「友達といるのにレポート?」
「風呂に入ってる間だけな」
「…友達って彩の知ってる人?」
「……彩、もういい?俺今友達といるし…。」
「…気になるんだもん!しょうがないじゃん!!桜祐君の馬鹿!!」
ツーツーツー
電話は一方的に切れた。
「……はぁ」
「本当のこと言えばよかったのに」