ありがちな恋
「ほら、チャイム鳴るから教室帰ろうぜ」

楽しい時間ほど早く過ぎる。思い出話を
しているのだったらなおさらだ。

「ええ~、もう終るの?まあ、しょうがないか」

空はしぶしぶ重い腰を上げて立ち上がる。
本当に重い訳じゃないぞ?体系はいいじゃないだろうか。
俺にはよく分からんが。

「ほら、早くしろ」

俺は屋上のドアに歩きながら言う。

「待ってよ~。もう!」

あとからおいかけてくる空は教室に帰るまでの
間あ~だこ~だと俺に対する文句を言っていた。

俺にその類の罵倒は聞かないぜ。ははは。
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