ありがちな恋
「俺も会話に入れろよ。それと大きい声で
しゃべれ。全然聞こえん」

昔からこうゆうことがあった。
懐かしいな。そのたびにこいつらは笑って
言うんだ。

「健くんが、耳遠いのがいけないんだよ」
「お前が、耳遠いのがいけないんだよ」

だから俺は決まってこう言ってた。

「いや、お前らの声が小さいのがいけないんだっつの」


そして俺たちは笑い合う。
昔みたいに。
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