婚約者は俺様なオタク様★
それから遼平と教室に戻ってカバンに荷物を詰めていると…
―ガラッ
部屋の扉が開いた。
開けた人物は…
高田だった。
お互い、学校では一言も話さない。
だから高田を無視して荷物をずっと入れていた。
「山本、もう行ける?」
私の席まで来る遼平。
「あっうん」
「じゃぁ、帰ろうぜ」
そう言った遼平は先に教室を出ようとして私も後について行った。
一瞬、目線を高田にやってみると…すごい睨まれた気がした。
前みたいな冗談混じった睨み方ではなくて、なんか怖かった。
でも、そこはスルーして帰った。