舞い降りた天使と悪魔
俺がそう言うと、安宮知香は黙った。
可愛気の無い女だ。
泣き叫ぶ訳でも無く、喚く事も無い。
「ま、喋り相手ぐらいにはなってやるよ。
俺も暇だしな」
俺は、安宮知香の隣に寝転がった。
久々の布団の感触だ。
「‥暇人」
「あぁ?」
「ユーリの事、嫌い?」
唐突過ぎる言葉に、俺は少し戸惑った。
‥‥‥‥嫌いかと聞かれれば、俺は答えられない。
「さぁな。
お前は‥‥ユーリの事好きなのか?」
「えっ‥‥」