たった一人…。


自分の汗くさい臭いと、彼の香りが混ざり合う。

自由にならない私の体は、彼の愛撫に敏感に反応する。



「俺がどんなに我慢してるかわかってんのか。
それなのに、おまえは無邪気に飛び跳ねてくる。
そんな顔を見せられるとブレーキがきかなくなるんだよ。」



そう言いながら、私の中へ彼は強引に入ってくる。



どんどん奥まで…



今まで我慢してきた気持ちを全部吐き出すように、私にぶつけてくる。



私の体は、すでに力が入らなくなっていた。


「んぁ…」

息を漏らし、意識朦朧とする中で浅い呼吸をずっと繰り返す…




「いいか…?」


耳元でそんな言葉をなげてくる。

その言葉に私はそれまで以上に反応する。
そして『いいよ』と、ちいさく頷く。



彼の呼吸が加速し、荒くなる。

それに合わすように私も呼吸が加速する。

彼の汗が私の首筋に伝う。




そして、彼は私の中で果て足跡を残す。


この時には、私に不安はなかった。



彼を信じてた。





まさか…

それがあんな事になるなんて。





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