これはあなたへのラブレター

最後の帰り道



私はみんなとお別れをしたあと
げたばこの前の廊下で
男子ミーティングが終わるのを待っていた。


あぁ、前にふられたとき
ここの廊下で泣いたなぁ………


あのときは
辛くて、悲しくて、
告白したのを後悔したなぁ……


………でも
今日は後悔しない。

告白ふられても後悔しないし
絶対に泣かない。


諦めなんてつかないなら
無理して諦めないで
好きでいる。



私はそう心に決めていた。



吹奏楽仲間に
バイバイを言うとき
みんなが私に「頑張れ」の言葉をくれたから、

絶対に言うんだ。


好きって言うんだ。



ガヤガヤ
少しだけうるさくなって
男子が次々に階段をおりてきた。
そこにはもちろん純くんもいるわけで……

「先輩、お待たせしました………じゃあいきましょうか。」

「うん!!」


私はみんなの優しさに背中を支えられながら、

純くんの少しだけ後ろを
歩き出した。





< 79 / 86 >

この作品をシェア

pagetop