幸せの寄り道




「名前はね~、聡太って言うの。高校はここの近くの第三高校でいま高校3年生。」


「それじゃあ私と同じ年なんだ…。」


「そうなの?それはちょうどよかったわ♪」


「なんなら今から見に行く?」


「え?」


「今なら部活中だから!!行きましょ?」


そういって雪村さんは私の手をとり支払いを済ますと車に私を乗せて聡太君の通う学校へと向かった


「聡太は陸上部なの。あ、ほらあそこでなんか体操してる子!!」


そう言われてそこを見ると1人黙々と体操をしている男の子がいた




「聡太~!!」



雪村さんが大きな声でその子を呼ぶと周りにいた部活の人がこちらに注目した


「あの、雪村さん。聡太君無視してますけど…。」


聡太君は周りの人とは対照的で反対を向いて体操を続けていた


「もう、陽向ちゃんちょっと聡太のところ行ってきて!!克則さんの娘って言えばいいから。」


「え、私がですか!?」


「私が行っても話してくれないのよ、ひねくれてるから。」


「……それって反抗期?」


「あぁ、そうかも!!」


私は仕方なく聡太君のもとに向かった



しかし聡太君まではかなり距離があるし、部活中の人がこちらを見てきてなんか気まずい…




「ねぇ、君って雪村の彼女?」


そう話しかけてきたのは雪村君と同じようなユニフォームを着ているから多分陸上部の人


「彼女じゃないです。」


「え、じゃあ兄弟とか?似てないねぇ(笑)」


「兄弟でもないです…。」


「え?友達?」


「ん~。これから友達?」


「え~、なにそれ(笑)」


「私もよくわかりません(笑)」


「君、面白いね!!」







「おい、お前誰だ?」





陸上部の人に絡まれてるとその人の後ろから少し不機嫌そうな声がした








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