剣舞
錬金術師が、複製したにしては、非常に重厚なもので、宝玉も、どうやらホンモノに見える。

そして何より、嫌な感じを受けるのが、この鋼の重さと質量。

舞師が、通常、小道具に使うものにしては、重すぎて、ホンモノの剣であることを物語っている。

身寄りのない自分を、娘の様に育ててくれたジルとカレンが、この剣を渡した胸中を察すると苦しくて。
 
先刻のジルの言葉
そして禁舞の書物にあったうつし絵

自分が見ないようにしている事に、深意があるとすれば、二人は、自分以上に心苦しい思いをしているのだろうと、オリビアはおもう。



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