DADDY


「…転校してから、イジメられるようになって、こうなった」っと。


学校でイジメにあっていることを言いたくなかった。


もし、言ってしまったらら、彼の中の私が変わってしまうんではないか、と。


こんな弱い自分を見せたくなかったけど、身体は私の言うことを聞かず、震えていた。


 そして、ジェームズは「強くなれ」と私を励ましてくれた。


もう怖くて悲しくて、頭が真っ白で何が何だかもう分からなくなったけど、ジェームズは私に


「キミは強い。だから、もっと強くなれ」と言ってくれた。


すると、ジェームズは私に昔のコトを教えてくれた。


「私もイジメられてたんだ。混血だからね。ある日、イジメてた奴らがうるさかったんで、ぶん殴った」


と言って、私に強くなることを教えてくれた。


そして、彼は私の顎を指で上げて「わかった?」と聞いたけど、私は弱弱しく「分かった」と言った。


「わかった」と弱弱しく返事した後、彼は私の頭を撫でてくれた。


それは、私にとって、うれしかった。




その日の夜、私は、ものすごくスッキリした。






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