君と僕の放課後

バイトと君



学校をサボったあの日以来、僕は学校には行っていない。

優等生を演じていただけで僕は真面目じゃない。

元々高校に行く気はかなり前から薄れていた。

僕は学校には行かずにバイトをしている。

咲良と共に。


「徠、おはよ」

咲良が出勤してきた。

「咲良おはよう」

これが毎日の日課になった。


ただの挨拶だと言う人もいるが、僕らにとっては大切な言葉のスキンシップだ。


「今日も一緒に帰らない?終わる時間同じみたいだし」

「いいよ」


僕らは今日もまた一緒に帰る。

僕らの中では当たり前のことになっていた。


僕はこの当たり前が嬉しい。
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