恋愛LEVEL

奏に手を引かれて入った寝室には出窓があって、出窓を頭側にセミダブルのベッドがあった。


寝室いっぱいに奏の香水の香りがする。



奏はベッドにあたしを腰かけさせて、その目の前に膝をついて中腰になった。


あたしは奏の腕をキュッと掴む。



そのままあたしたちはゆっくりと唇を深く重ねた。


気がつけば、あたしはベッドの真ん中で横になっていて、顔の前には奏の優しく笑う顔があった。


カーテンをしめていない出窓からかすかに光が入っている。


その薄い光が奏の茶色い髪を照らす。



奏があたしのパジャマのボタンを外していく間、
あたしは奏の髪に指を通して撫でた。



「千秋…」


「…奏」



「「好きだよ」」



さっきよりももっと深く深く唇を重ねた…



−−−−−−−

奏の吐息が肌に触れるだけで心地いい…


奏の全部があたしを包んでくれている…



「っ奏…」


あたしは奏の上で出窓の光を浴びたまま…


奏を見つめた。




「千秋…綺麗だな…」




奏はあたしを見上げて言った。





−−−−−−−



その日。
あたしたちは何度もお互いを求めた。



< 50 / 104 >

この作品をシェア

pagetop