誰も居ない部屋で

家具が好きな俺は荷物がやたらと多かった。
が、それでも余るぐらいに
広かった。

テーブルを並べ終わり漸く休憩。

「みっちゃんよ、お前が変わってるのは知ってたが
あのインテリアはなに」

海が指差す先には
蝋燭のシャンデリア。

「なかなかだろ?」

「悪趣味なやつ、
てかさ、アパートより安いんだって?」

「あぁ、ここ三万」

海はあからさまに顔を歪めて呟いた。

「絶対でるな」

「なにが」

海は両手を前にぶらんぶらんさせた。

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