誰も居ない部屋で

「さんきゅ、海」

玄関まで見送る。

「なに、礼なんか珍しいな。
ま、来るわ」

海はバイクで走っていった。

‐キィィイ、パタン

木造独特のドアの音が心地良かった。

「…しっかし、広いよな…」

辺りを見回し独り言。

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