華〜ハナ〜Ⅱ【完】
ほくろの位置なんて、私は何も思い出せない。
蓮士ので、さえもね。
「李玖、無理する必要なんて、ないのよ。」
「無理?」
「忘れちゃいけない、って思う必要はないの。」
「そんなの、してねえよ……」
「そう思いたい気持ちも分かるわ。だけど、私から見たら、李玖は無理してる。」
「侑希から、見たら…?」
「きっと私だけじゃないわ。蓮士も、嘉も、結都も、ね。」
みんなは、心配しているのよ。