華〜ハナ〜Ⅱ【完】
暁斗さんが何の仕事をしてんのかは誰も知らなかった。
でも、バイクはめっちゃいっぱい持ってるし羽振りもいいから金持ちだってことは分かってた。
それがいいことしてんのか悪いことしてんのかなんてことはどうでも良かった。
ある日、暁斗さんは俺と何人かを「連れて行きたいところがある」と言ってバイクを走らせた。
「…なんスか、ここ……」
目の前に現れたのが、“城”。
「すげぇだろ?」
「…いや、凄すぎるんスけど……城?」
「城か!いいねぇ、その名前。」
名前っていうか…“城”以外になんて言えんのかわかんねぇよ、な?
「俺、これから忙しくなってもうお前らとバカやってらんねぇんだよ。だから、餞別だ、な?」
忙しくなる?
その日以来、暁斗さんがいつものコンビニに現れることはなかった。
連絡も、常に電源が入ってなくて。
残された俺たちで毎日“城”で過ごした。
喧嘩したり、バイク走らせたり。
いつの間にか、“暴走族”って呼ばれるようになったから、残ったメンバーでチームを作った。
それが、桜華だ。