ウサギとヒツジと時々オオカミ!?

成長



放課後、私は由季とファミレスに行った。

夜ご飯を兼ねて、今日の話をする為だ。

ドリンクバーだけ頼んだ私達は、飲み物だけをテーブルに置いて一息付いた。



「優美、成長したよ」


「え?」


「ちゃんと気持ち、吉川君に言えたじゃん?」



サラリと言った由季の言葉。
すごく嬉しかった。

ずっと、守ってもらってばっかりだった私…

その守ってくれた由季に、成長なんて言葉言ってもらえて私も少しは変われたんだって思うから。



「由季、私ね吉川君の事もっと分からなくなったの」


ポツリと話し出す私に、由季は黙って話を聞いてくれてる。

私は、手元のジュースの氷をストローでクルクルと回しながら話す。



「今ね、冷静に考えると小学生の時の私の事…覚えててそれを謝って来たのかなって思うと、本当に前の吉川君じゃないのかな?って思えたの」



なるほどね~と由季は言いながら、ジュースを一口飲んだ。



< 28 / 186 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop