Dear だいすきな君


「んじゃあ、
 何歳で結婚したい?」

『19か20かな〜』

「早くね?」

早いのかな?
普通こんくらいでしょ。

『そうかな?
 悠河は何歳がいいの?』

「んー何歳とか
 別にねーけどさ
 就職して収入安定したら
 結婚したい。」

『へー何気ちゃんと
 考えてるんだ。』

「何気ってなんだよ〜」

君はまた笑った。

悠河に愛されるひとは
世界一の幸せ者だ。

この年で
まだ何年も先のことを
きちんと考えている。

素直に
〝悠河に愛されてみたい〟
そう思った。


悠河を見ると
教室の窓辺から晴れた空を
微笑みながら見上げていた。




私は思った。


悠河には好きなひとがいる。


別にどうでもいいじゃん。



胸がチクチクするのはなんで?



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