元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
だが、中には優しい子もいる。
「滝沢先生!」
一人の少年が駆け寄ってきた。
「こっち持ちます!」
「ありがとう!」
彼のおかげで、倍は速く運べた。
「手伝ってくれてありがとう。
えっと…」
…確か二年B組で1番前に座ってた子だ。
でも名前が分からない。
「B組の磐井祐喜です。」
「磐井君ね。
本当にありがとう。」
「どういたしまして。」
「磐井ー!
ちょっと手伝ってくれー!」
その声に磐井君は後ろを振り向く。
「はーい!
それじゃあ。」
磐井君は爽やかなスマイルを残して走っていった。