元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
その話を纏めるとこうだ。
みやびちゃんは家を継がないといけない身であるから、就職せずにその勉強だけしていなさいと言われたらしい。
だがみやびちゃんは、将来的には家を継ぐからそれまでは就職して社会勉強をしたいと主張。
そして喧嘩になって家を飛び出したらしい。
「みやびちゃんのお家って、茶道の家元だもんね。」
「うん。
だからね、最終的には継がないといけないし、お茶は好きだからそれはいいの。
でもね、この先お茶ばっかりやってたら駄目な気がして…
もっと広く世界を見なくちゃいけないと私は思うんだけど、でもパパやママはそんなの必要無いって。」
「成る程。」
みやびちゃんの意見は間違ってないとあたしは思う。
色んな人と関わった方が、みやびちゃんの人生にプラスになるだろう。
だからあたしは、みやびちゃんの両親が反対する理由が分からなかった。
「そういう事だから、一晩泊めて下さい。」
「一晩じゃなくても、いつまで居てもいいよ。
今はあたし以外誰もいないし。」
「そういえば、妃奈ちゃんのご両親やお姉さんいらっしゃらないよね。」